業務無線を使った通信テストに参加しました

フリーライセンス無線でもアマチュア無線でも無い、生粋な業務無線を操作する機会に恵まれました。業務無線を簡単に紹介すると、警察や消防など特定の専門用途に使用される「専門用途の業務無線」、公共性の高い用途に使用される「一般業務無線」、そして一般企業や団体の業務用途に使用される「簡易業務無線」の3つに大別されます。

今回、モータースポーツクラブ関係者として10月に開催されるラリー競技の準備に向けた通信テストに参加を行い、「簡易業務無線」に分類されるモータースポーツラジオ(通称MoSRA)の交信範囲の確認のお手伝いを行いました。名称の通りMoSRAはモータースポーツ競技専用の業務無線機の事で、通常の簡易業務に割り当てられる465MHz帯(UHF)や154MHz帯(VHF)とは別の周波数が使用できる専用の免許(単信通信用として423MHzに15チャンネル、中継器用として424MHz帯に15チャンネル、出力5W)が発行されています。この無線はあくまで競技の主催者や競技場の管理者などのモータースポーツの運営側が管理で利用する事を目的としていますので、競技に参加するエントラントがピットとの交信に使う無線では有りません。大手チームは個別に専用周波数の免許を受けて使用していますが、個人レベルのチームは携帯電話を通信手段としている事が多いです。

スタンダードのGX5550です。標準モデルに無い423MHz帯が割り当てられています。隣は特定小電力トランシーバーです。


アンテナは423MHz専用のものをマグネット基台で取り付けて使用します。


奥深い林道を仲間と進みます。


今回の私の役目はスタートとゴール間の通過チェックポイント(ラジオポイント)でのメリット交換です。


コースが広域のため、ほぼ1日の作業になりましたが、業務無線に触れる良い機会になりました。423MHz帯を利用する事も有り山中では回折伝播のため、1~2山程度であれば山越していても交信可能でした。電波の飛び方はアマチュア無線の430MHzとほぼ同じです。モータースポーツ用無線はスタートとフィニッシュのタイム計測の連絡用に利用される他、コースの安全管理上、ギリギリでも交信できなければならないという特異性が有る事から他の業務のようなデジタル化は不向きと言われています。今回の通信テストを通じてリアルタイムという点ではアナログに勝る無線はない事を改めて実感しました。


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