市民ラジオの2022年問題とその対策(新技適対応化)

今、フリーライセンス無線の愛好家同士でアイボールを行うと必ず話題になるのが、「2022年問題」です。「2022年問題」とは無線機から電波の送信時に一緒に発射される不要電波(=スプリアス)の発生が厳しく規制され、これに合致しない無線機の利用期限が2022年11月30日迄となってしまう問題です。詳しくは総務省の「新スプリアス発射の強度の許容値に基づいた無線機器のご利用」を参照下さい。

このスプリアス規制は、市民ラジオそのものの廃止を狙って作った規制という訳ではなく、規定に収まっていれば新技適の取得が可能である事から、フクオカAB182局を中心とした有志でソニー製ICB-770とナショナル製RJ580の2機種にスプリアス規制に合致した改修を施し、新技適を取得されました。すでに両機を合わせ30台以上が新技適の取得を済ませています。詳しい活動内容は有志のホームページで公開されていますのでご覧下さい。

みんなのための技適ネット

ここでまた新しい流れがありました。スプリアス対策用フィルターの収容スペースの関係から新技適に対応化できる無線機はポータブルタイプのみと思われていましたが、いたばしAB303局のブログにてハンディタイプのソニー製ICB-87Rも新技適の対応化できたとの一報が飛び込んできました。新技適への対応化の代行業務の受付も開始されましたので、申し込みはいたばしAB303局のブログからお願いします。

予告:新技適対応予約開始します

こちらの方については、ハンディ機のソニー製ICB-87Rの他、ポータブル機のソニー製ICB-707も新たに新スプリアス対応化が可能な機種として新技適対応代行の受付を開始します。
今後、既存の市民ラジオの新技適の取得が進めば、2022年12月以後の運用も心配ありません。所有しているICB-87Rが新技適に対応化するとの一報を聞いて安心した一人です。
正直なところ、限りある現存の無線機の新技適対応化だけでは不足で、新たに新製品としての市民ラジオの誕生を願っています。

フリーライセンス無線として、市民ラジオの存在感が高まるよう盛り上げて、メーカーに新規参入しやすい環境を作っていく事ができればと思います。



【追記】
2014年に入り新技適対応機を開発する2つのプロジェクトが立ち上がりました。
2022年以後の市民ラジオの存続を賭けた2つのプロジェクト


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